よくある質問(受験本科)
一般入試と推薦入試の両方を受験した方がいいですか?
多摩美や武蔵美などの私立の美術大学は近年、一般入試の他に推薦入試(総合型選抜・学校推薦型選抜)を設けています。推薦入試は一見、受験する機会が増えメリットが大きいように見えます。しかし、推薦入試の試験内容の多くは一般入試と異なります。そのため、一般入試対策(デッサン・専門課題)の他に推薦入試対策(ポートフォリオ制作、提出作品の準備、面接練習など)が必要となります。現役生が約1年の短い受験準備期間で両方の対策をするのは現実的に厳しく、場合によってはどちらとも疎かになってしまい、思うような結果がだせないということにもなりかねません。また、推薦入試で合格した場合も3月までの残りの期間を他の受験生と同じモチベーションで続けていくのはなかなか難しく、大学に入ってから一般入試で合格した学生との実力の差ができてしまうということも起こります。このようなことからも推薦入試は現役生にとって、メリットだけがあるわけないことを知りよく考えたうえ利用するか判断する必要があります。
運動部のレギュラーを任され、高3の夏の大会までは引退できず絵の勉強を始めなくては…と思いながらどうしてよいか悩んでいます。よい方法があるでしょうか。
受験別科の週3回コースがおすすめです。当アトリエでは、部活動引退と同時に受験本科〔夜間部〕に編入する生徒が多いです。また月曜〜木曜の13:30〜16:30、17:00〜20:00の時間帯に限り、振替も可能です。(※振替は受験別科のみ可能)
有名美術大学はどこでも同様な科・専攻が有り、どの大学が自分に合っているかが分かりません。何を基準に選考したら好いのでしょうか。
残念なことに、多くの受験生が大学の知名度や漠然とした印象に頼って志望校を決めているようですが、もう少し慎重に選択したいものです。通学等の地理的条件も重要ですが、自分が希望する大学の科や専攻の教授、講師陣の仕事や作品、著書を知ることも大切です。学校案内の教員名簿を参考に、インターネット等で調べることも可能です。指導陣の制作理念や作風が自分の求めているものに近いか、これは大切なことです。次に、同じく専攻する科の施設、設備等の充実度も大学選定の必要条件としてよいでしょう。大学説明会などを通じて、それらの情報も収集しておきましょう。
日本画に興味があり、将来画家として生活できたらと思うのですが、私のように日本画や油絵を専攻した人たちは、美大卒業後どのような仕事に就いているのでしょうか。
将来、作家を志す学生たちの多くは、美大在学中に教員免許を取得し、作家として独立できるまでは、高等学校や中学校の美術教諭になる人、大学に残り助手、准教授を目指す人、美大受験予備校また美術研究所、専門学校の講師になる人等、比較的自分の制作時間が確保しやすい教育関係の職種につく人が多いようです。もちろん、他の職業に就き、自分の作品づくりを続ける人もいます。
アニメーターを目指しているのですが、美大のどの科で学ぶのがよいでしょうか。
映像学科、もしくはグラフィックデザイン系学科を専攻するのが一般的ですが、アニメーターは職人的な描画技術を要求されるため、その能力を習得できるのであれば、あまり科にこだわる必要はないでしょう。絵画系の科でも勉強できます。ただし、どの科を専攻しても卒業までに相当なテクニックを身に着けておくことが大切です。ちなみに、リアル表現を追及するイラストレーターを目指す人にも同じことが言えます。