Archive for 2017年09月

今月のモチーフ

研究科の今月からのモチーフです。
一つ一つのモチーフが名前のつけられないものばかりにしました。
機能性を持つものもなるべくその機能を殺してしまうように配置しました。

モチーフの持つ意味性や記号性を可能な限り取っ払うことにより、
目の前にある「ただの物体」とそこに当たる光や影、モチーフの置かれた空間に意識を向けさせ、
純粋にじっくりと観察してほしい、その先に魅力的な作品が出来るはず、そういう狙いです。

例えば「花は美しく」とか「りんごは赤く、美味しそうに」とか、そんなことは実は我々が押し付けているイメージにしか過ぎないので、描くときはもっと物そのものを観察しようよ、ということです。

そういう意味では画学生の勉強向けのような気もしますが、今一度そう言ったことに立ち戻る、もしくは初めてそういうことに気がついた!でもいいのですが、わかりやすい意味や記号にとらわれがちなこの世の中、絵を描くということは我々の生きている世界の本質を捉えることと同義なのだ
そんな大それたことをチラッとでも考えてもらえればいいかなと。

とは言ってもみなさんこのモチーフみた途端に呆気に取られる感じがありますので、我々がサポートいたしますので
どんどんこのモチーフぶつかって見てください!

結構組むのに苦労しましたよ

夏休み&告知



 こんにちは加藤です。今年も夏の休校期間に岐阜県郡上市の尾藤先生の工房に行ってきました。工房の中は下地塗りを終えたパネルがイーゼルに架かり、エスキースやイメージ資料と鋳造の道具でひしめき合い、変わらず制作の現場が見られました。母屋から見える景色が今年もまた綺麗でした。
 さてその郡上市大和町で尾藤先生の個展が開催されます。篠脇山荘というガラス張りの大変美しい会場で、周りには和歌文学館や薪能が行われる明建神社など文化的な施設が集まっております。
個展の頃には紅葉も見頃と聞きます、この機会にお出掛けになってみてはいかがでしょう。
尾藤敏彦展~二つの技法との出合い~
会期:10月8日~15日(火曜休館)
会場:古今伝授の里フィールドミュージアム篠脇山荘